① 市場ダッシュボード
10月7日の東京株式市場は、前日までの急上昇を受けた利益確定売りが優勢となり、日経平均は3営業日ぶりに反落しました。
日経平均は朝方に70,793.29円まで上昇したものの、その後はAI・半導体関連を中心に売りが広がり、終値は70,035.71円。節目の70,000円は辛うじて維持しました。
| 指標 | 最新確認値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均 | 70,035.71円 | -648.27円(-0.92%) |
| TOPIX | 4,154ポイント台 | 約-29ポイント |
| ドル円 | 158.4円前後 | 円安水準継続 |
| VIX | 15.01 | -3.29% |
ドル円は東京時間に158.11~158.50円で推移。16時時点でも158円台を維持しました。
VIXは米国時間10月6日終値の最新確定値で15.01。前日の15.52から低下しており、米国株市場のボラティリティは低位です。
市場別騰落銘柄数
| 市場 | 値上がり | 値下がり |
|---|---|---|
| プライム | 523 | 970 |
| スタンダード | 531 | 830 |
| グロース | 192 | 348 |
3市場すべてで値下がり銘柄が値上がり銘柄を上回りました。
東証プライムの売買高は概算23億3,090万株、売買代金は概算7兆6,713億円でした。
② 今日の重要ニュース
日経平均は3日ぶり反落、それでも70,000円を維持
日経平均は70,035.71円、-648.27円(-0.92%)。
前日までの急上昇で高値警戒感が強まり、AI・半導体関連を中心に利益確定売りが出ました。
日中高値は70,793.29円、安値は70,017.19円。安値でも70,000円を割らず、終値でも大台を維持しました。
関連銘柄では、東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)、キオクシアホールディングス(285A)など半導体関連への売りが目立ちました。
半導体・AI関連に利益確定売り
前日のNASDAQは過去最高値を更新しましたが、東京市場では米株高への追随よりも直近急騰の反動が優勢となりました。
特に東京エレクトロン(8035)は日経平均を約154円押し下げる要因となりました。
ディスコ(6146)も4~9月期の個別売上高・出荷額速報を発表した後、利益確定売りが優勢。
メモリー関連ではキオクシアホールディングス(285A)も下落しました。
33業種中25業種が下落
10月6日は33業種中30業種が上昇しましたが、今日は一転して8業種上昇/25業種下落。
銀行業が-2.05%で下落率トップとなり、非鉄金属、証券、鉄鋼、鉱業なども下落しました。
一方、電気・ガス業は+0.59%で上昇率トップ。ゴム製品、情報・通信業、食料品などが続きました。
サイバーセキュリティ物色は継続
市場全体が下落するなかでも、サイバーセキュリティ関連には短期資金が残りました。
ショーケース(3909)は248円、+25.3%のストップ高。
ブロードバンドセキュリティ(4398)、ZenmuTech(338A)、サイバーセキュリティクラウド(4493)などにも強い値動きが確認されました。
ただし、テーマ内でも値動きの差が拡大しており、短期資金による急騰・急落には注意が必要です。
決算好調でも売られる銘柄が出現
note(5243)は第3四半期累計の営業利益が大幅増となった一方、株価は3,150円、-18.2%まで下落し、一時ストップ安となりました。
好決算でも材料出尽くしや利益確定売りが優勢になるケースが出ており、決算内容だけでなく発表前の株価位置と需給も重要になっています。
③ 注目銘柄
東京エレクトロン(8035)
チャート: 10月7日は半導体関連への利益確定売りに押され、日経平均の下落寄与度が最大となりました。
需給: 1銘柄で日経平均を約154円押し下げており、指数への影響が大きい状態です。
材料: 前日の米NASDAQは最高値を更新しましたが、国内では直近急騰後の利益確定売りが優勢となりました。
リスク: 半導体主力株への売りが続けば、日経平均70,000円割れにつながる可能性があります。
キオクシアホールディングス(285A)
チャート: 半導体・メモリー関連への売りが強まり、軟調な値動きとなりました。
需給: 前日もAI・半導体関連の中で弱い動きが確認されており、セクター内での選別が続いています。
材料: 米国市場ではメモリー関連の需給を巡る見方が交錯しています。
リスク: 半導体株全体が反発しても、メモリー株への資金が戻らない可能性があります。
霞ヶ関キャピタル(3498)
チャート: 前場には7,800円、+10.2%まで上昇する場面があり、市場全体の下落に逆行しました。
需給: 日経平均が下落するなかで個別資金が流入しました。
材料: 10月6日の決算説明会で、利益成長による自己資本の積み上げと借入を活用した成長戦略を説明。増資による希薄化懸念の後退が意識されました。
リスク: 大幅上昇後の短期的な利益確定売り。
ショーケース(3909)
チャート: 248円、+25.3%のストップ高。
需給: 約定回数は前日比77.5倍となり、短期資金が急速に集中しました。
材料: サイバーセキュリティ関連として物色が継続しています。
リスク: 急騰後で値幅が非常に大きくなっており、短期資金の流出時には急落する可能性があります。
note(5243)
チャート: 3,150円、-18.2%。一時ストップ安。
需給: 好決算発表後に利益確定売りが優勢となりました。
材料: 第3四半期累計の営業利益は前年同期比で大幅増。
リスク: 好材料が既に株価へ織り込まれていた可能性があり、決算内容と株価反応が逆方向になっています。
④ テーマ代表銘柄
AI・半導体
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金 | 流出 |
| 代表銘柄 | 東京エレクトロン(8035) |
| 代表銘柄 | アドバンテスト(6857) |
理由: 前日までの急上昇を受け、利益確定売りが優勢。米NASDAQ最高値更新にもかかわらず国内半導体株は下落しました。
メモリー
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金 | 流出 |
| 代表銘柄 | キオクシアホールディングス(285A) |
理由: 米国のメモリー需給を巡る見方を背景に、国内でも売りが優勢となりました。
サイバーセキュリティ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金 | 流入継続 |
| 代表銘柄 | ショーケース(3909) |
| 代表銘柄 | ブロードバンドセキュリティ(4398) |
理由: 市場全体が下落するなかでも関連銘柄への短期資金流入が継続しました。
不動産・データセンター
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金 | 個別流入 |
| 代表銘柄 | 霞ヶ関キャピタル(3498) |
理由: 決算説明会で示された成長戦略を受け、株式需給悪化への警戒が後退しました。
⑤ マーケット異変速報
東証33業種騰落率
10月7日は8業種上昇、25業種下落となりました。
| 業種 | 騰落率 |
|---|---|
| 水産・農林業 | -0.43% |
| 鉱業 | -1.19% |
| 建設業 | +0.09% |
| 食料品 | +0.23% |
| 繊維製品 | -0.25% |
| パルプ・紙 | -0.34% |
| 化学 | -0.15% |
| 医薬品 | -0.02% |
| 石油・石炭製品 | -0.35% |
| ゴム製品 | +0.49% |
| ガラス・土石製品 | +0.09% |
| 鉄鋼 | -1.33% |
| 非鉄金属 | -1.71% |
| 金属製品 | -0.18% |
| 機械 | -0.57% |
| 電気機器 | -0.97% |
| 輸送用機器 | -0.37% |
| 精密機器 | -0.41% |
| その他製品 | -0.51% |
| 電気・ガス業 | +0.59% |
| 陸運業 | +0.09% |
| 海運業 | -0.86% |
| 空運業 | -0.13% |
| 倉庫・運輸関連業 | -0.76% |
| 情報・通信業 | +0.24% |
| 卸売業 | -0.83% |
| 小売業 | -0.19% |
| 銀行業 | -2.05% |
| 証券・商品先物取引業 | -1.34% |
| 保険業 | -0.92% |
| その他金融業 | -0.49% |
| 不動産業 | +0.14% |
| サービス業 | -0.17% |
値上がり率上位
| 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
|---|---|---|
| ショーケース(3909) | 248円 | +25.3% |
| ブロードバンドセキュリティ(4398) | 2,269円前後 | +18%台 |
| バーチャレクス・ホールディングス(6193) | 1,225円 | +15.5% |
サイバーセキュリティ関連と個別業績材料株への資金流入が目立ちました。
値下がり率上位
| 銘柄 | 終値 | 騰落率 |
|---|---|---|
| note(5243) | 3,150円 | -18.2% |
| WIZE(3664) | 20円 | -13.0% |
| アイズ(5242) | 1,929円 | -12.8% |
| カルナバイオサイエンス(4572) | 360円 | -12.0% |
ストップ高
| 銘柄 | 状況 |
|---|---|
| ショーケース(3909) | ストップ高 |
| ブロードバンドセキュリティ(4398) | ストップ高 |
| ジィ・シィ企画(4073) | ストップ高 |
| ZenmuTech(338A) | 一時ストップ高 |
| サイバーセキュリティクラウド(4493) | 一時ストップ高 |
サイバーセキュリティ関連への物色継続が目立ちました。
ストップ安
| 銘柄 | 状況 |
|---|---|
| note(5243) | 一時ストップ安 |
出来高・商い急増
終日ベースで同一条件の出来高増加率を確認できた銘柄だけを異変監視へ追加する方針とし、確認不能な倍率は推測で掲載しません。
商いの急増が確認できた代表例では、バーチャレクス・ホールディングス(6193)の約定回数が前日比110倍、ショーケース(3909)が77.5倍、ZenmuTech(338A)が13.5倍となりました。
売買代金
東証プライム全体の売買代金は概算7兆6,713億円と高水準でした。
半導体主力では東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、キオクシアホールディングス(285A)などに大きな商いが集中しました。
個別銘柄の終日売買代金について、記事作成時点で同一条件の確定ランキングを確認できない数値は推測で補完していません。
異変監視銘柄
固定基準は「IRなしで株価±10%以上、または出来高10%以上増」です。
明確な決算・IR・個別材料が確認された銘柄は異変監視から切り分けます。
| 銘柄 | 株価異変 |
|---|---|
| WIZE(3664) | -13.0% |
| アイズ(5242) | -12.8% |
note(5243)は-18.2%ですが決算発表後の値動きであるため、IRなしの異変監視銘柄とは分離します。
⑥ 米国株ニュース
10月6日の米国市場は主要3指数がそろって上昇しました。
S&P500は7,818.93、+0.58%、NASDAQは27,599.79、+0.45%、NYダウは51,521.28、+0.49%。
S&P500とNASDAQは最高値を更新しました。
原油価格の低下や米長期金利の低下が株式市場を支え、AI関連への投資意欲も継続しました。
一方、日本市場では米ハイテク株高を引き継げず、東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)などに利益確定売りが出ました。
今晩から明朝にかけては米金利とAI・半導体株の値動きに加え、FOMC議事録を受けた金利・為替の反応が翌日の日本株に影響します。
⑦ 明日の注目銘柄(監視リスト)
三協立山(5932)
材料: 10月7日引け後に2027年5月期第1四半期決算を発表。連結経常損益は24.2億円の黒字となり、前年同期の12億円の赤字から黒字転換しました。
通期経常利益計画15億円に対する進捗率は161.9%。
監視ポイント: 決算発表後のPTSで大幅上昇しており、明日の寄付きで業績改善をどこまで織り込むか。
ツルハホールディングス(3391)
材料: 上期連結経常利益は前年同期比90.3%増の548億円。6~8月期も同93.3%増となりました。
監視ポイント: 大幅増益に対する寄付き評価と、売上営業利益率低下への反応。
わらべや日洋ホールディングス(2918)
材料: 2027年2月期通期経常利益予想を76.5億円から60.5億円へ下方修正。従来の増益予想から18.4%減益見通しへ転換しました。
監視ポイント: 下方修正を受けた売り圧力。
ショーケース(3909)
材料: 10月7日は+25.3%のストップ高。
監視ポイント: サイバーセキュリティ関連への資金流入が3日目も続くか。急騰後の利益確定売りにも注意。
note(5243)
材料: 好決算発表後に-18.2%まで下落し、一時ストップ安。
監視ポイント: 決算後の売りが一巡するか、それとも需給悪化が継続するか。
⑧ 明日の注目ポイント(寄付き戦略)
寄付き戦略
明日10月8日の最大の焦点は、日経平均70,000円を維持できるかです。
今日の日経平均安値は70,017.19円。終値も70,035.71円と、70,000円のすぐ上で取引を終えました。
明日は、
① 日経平均70,000円の攻防
② AI・半導体株の利益確定売りが一巡するか
③ 8業種しか上昇しなかった市場の広がりが改善するか
④ 引け後決算銘柄への資金流入
⑤ ドル円158円台と米金利
を確認します。
重要ポイント
10月6日は33業種中30業種が上昇しましたが、今日は一転して25業種が下落しました。
プライム、スタンダード、グロースのすべてで値下がり銘柄が値上がり銘柄を上回っています。
つまり今日の下落は日経平均だけの調整ではなく、市場全体で利益確定売りが優勢になった一日でした。
ただし、日経平均は70,000円を割らず、サイバーセキュリティや一部個別材料株には資金が残っています。
明日は70,000円を維持しながら値上がり銘柄数が回復するかが重要です。
リスク
最大のリスクは日経平均70,000円割れから利益確定売りが加速することです。
直近の急上昇で高値警戒感が強く、週末にはオプションSQ算出も控えています。
また、ドル円は158円台。円安は輸出株の支援材料となる一方、159~160円方向へ上昇した場合は日本当局による円安牽制への警戒が高まります。
引け後IR
10月7日引け後に確認できた主要IR・決算です。
三協立山(5932)
2027年5月期第1四半期の連結経常損益は24.2億円の黒字。前年同期は12億円の赤字でした。
通期経常利益計画15億円に対する進捗率は161.9%。売上営業利益率も前年同期の-1.4%から2.7%へ改善しました。
ツルハホールディングス(3391)
2027年2月期上期の連結経常利益は前年同期比90.3%増の548億円。
通期計画981億円に対する進捗率は55.9%。6~8月期経常利益も前年同期比93.3%増の304億円でした。
エービーシー・マート(2670)
2027年2月期上期は売上高2,022億9,800万円、前年同期比6.4%増、営業利益361億3,100万円、同7.4%増。
通期業績予想も上方修正しました。
わらべや日洋ホールディングス(2918)
2027年2月期上期の連結経常利益は前年同期比19.7%減の42億円。
通期経常利益予想を76.5億円から60.5億円へ20.9%下方修正し、前期比18.4%減益見通しとなりました。
夜間PTS
10月7日のPTSナイトタイムセッションは17時30分時点で293銘柄の売買が成立。
東証終値比で137銘柄上昇、134銘柄下落とほぼ拮抗しています。
日経平均構成銘柄では57銘柄の売買が成立し、22銘柄上昇、28銘柄下落でした。
| 銘柄(コード) | PTS株価 | 東証終値比 |
|---|---|---|
| 日本ファルコム(3723) | 3,050円 | +17.3% |
引け直後のPTSデイタイムでは、好決算を発表した三協立山(5932)が736円、東証終値比+17.0%まで上昇しており、明日の寄付きで最も反応を確認したい決算銘柄の一つです。
夜間PTSは翌朝まで変動するため、記事作成時点で確認できた17時30分時点のナイトタイムデータと、16時30分までのデイタイム確定データを混同せず記載しています。
編集部コメント
今日の日経平均は648円安の70,035.71円となり、3営業日ぶりに反落しました。
前日の米国市場ではS&P500とNASDAQが最高値を更新していましたが、日本市場では外部環境の強さよりも直近急騰後の利益確定売りが優勢となりました。
特にAI・半導体株への売りが日経平均を押し下げ、33業種も昨日の30業種上昇から一転して8業種上昇/25業種下落。プライム・スタンダード・グロースもすべて値下がり銘柄優勢です。
一方で、日経平均は日中安値でも70,017.19円と70,000円を割らず、終値でも大台を維持しました。
サイバーセキュリティ関連や一部の個別材料株には資金が残り、引け後には好決算・業績修正も相次いでいます。
明日は単純に日経平均が反発するかではなく、70,000円を維持できるか、半導体株の利益確定が一巡するか、値上がり銘柄数が再び増えるか、引け後決算銘柄へ資金が向かうかを確認する相場になります。
売買推奨ではありません。
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